発展途上国への提供を見据えたモバイルチューニング技術について
さて、今回は少し趣向を変えた内容を書いてみようと思います。
以前の記事、iOS オールスターズ勉強会に参加しました!で通信のパフォーマンス改善の話を聞いたと書きました。
その話の中で紹介されていた、Facebook が語るモバイル・チューニングの極意:これで途上国のインターネットも OK!を読んでみて、それを自分なりにまとめてみましたので、載せたいと思います。
まず、アメリカと発展途上国を比較して、3Gの普及率とレイテンシは下図のようになっているそうです。
この世の中の現状に対して、Facebookアプリにダウンロードされるバイト数の大半の割合を 画像 が占めています。
Androidアプリで言うと、実にFacebookアプリが85%, メッセンジャーが65%の割合になるようです。
ということは、 イメージサイズを削減すれば 、高レイテンシなネットワークであったとしても、高品質なユーザ体験を提供することができると言えます。
では、イメージサイズを削減するにはどんな方法があるのでしょうか?
- クライアント側での画像のリサイズはNG(クライアント側で必要なサイズにサーバ側で事前に変換しておくこと)
- ユーザに提供する画像はサムネイルと小さいプレビュー用のもので十分(ほとんどの欲求をカバーできる)
- デバイスサイズよりも大きな画像を提供する必要はない
これは当然と言えば、当然の話ですよね。
Facebookは特に工夫していることとして、 webp の活用を上げています。
※詳しい、画像圧縮の方式についてはWebP – Webを速くするためにGoogleがやっていること を参照してください。
また、Facebookはサーバから レスポンス時のHTTPヘッダー内でRTT(Round-Trip Time) を提供しています。
その中で、Facebookは通信品質を下記の4段階に区分けしています。
上記を見極めた上で、
- 画像の圧縮比を増減
- 並列ネットワークリクエストの増減
- ビデオ自動再生のON / OFF
- コンテンツのプリフェッチ量の増減
といった対応を取っているとのことです。
今回の件は、日本だけでなく、発展途上国へのサービスの提供を考えたときの参考になると感じました。
といったところで本日はここまで。